English Jokes <1>
:::::: Knock-Knock Jokes ::::::
「トントン、私は誰でしょう?」ジョーク

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BLK

 

 

このコーナーでは英語のジョークの定番とも言える Knock-Knock jokes を紹介します。 Knock-Knock Jokes を強いて日本語に訳すと、多分「トントン、私は誰でしょう?ジョーク」あたりがピッタリなのではないでしょうか。それではまず最初にこの Knock-Knock jokes とは一体どういうものなのかということをご説明します。

このジョークは <話し手> と <聞き手> のやり取りによって成立し、以下の形式が一般的です。

    (1) <話し手>: Knock! Knock!

      まず <話し手> が Knock! Knock! (「トントン!」)と言います。もちろん、「トントン」とは誰かがドアをたたく音です。

    (2) <聞き手>: Who's there?

      それに答えるように <聞き手> が Who's there? (「ドアのところにいるのはどちらさまですか?」)と言ってたずねます。

    (3) <話し手>: <何かの名前>

      次に <話し手> はジョークのネタになる <何かの名前> を言います。

    (4) <聞き手>: <何かの名前> Who?

      それに反応して <聞き手> は <何かの名前> who? (「どちらの<何かの名前>さんですか?」) と言って聞き返します。

    (5) <話し手>: ここで<何かの名前>と音的に意味をなすジョークを言う。

      <話し手>は、ここで<何かの名前>を使ってジョークを言います。普通は音的な面白さから笑えるジョークをここで言います。

      音的な面白さというのは例えば以下のようなものを指しています。そうめんの汁に「しょうが(
      ginger)」を入れようと思って冷蔵庫を開けたところ「しょうが(ginger)」が切れていることに気が付きました。そこで「しょうが切れているけど、しょうがないな!」と言った場合、「生姜無い」と「しょうがない(仕方ない)」の2つの表現を音的に掛けていることになりますが、Knock-Knock Joke の最後のオチの部分もそれと同様に、音的な面白さになっています。

 

 

 

 

Knock-Knock Joke <1>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Philip.

 

 

<B> Philip who?

 

 

<A> Philip the tub so I can take a bath.

 

 

 

 

 

(解説)最後の行に注目してください。これは Philip the tub Fill up the tub (「浴槽をお湯でいっぱいにしてください」)が音的に近い(ほとんど同じ)ので、音から来る面白さがこのジョークのオチになっています。英語の発音を理解しきれていない人にとっては「いまいち理解できない」ジョークかもしれませんが、

Ph・i・l・(schwa)・p  = F・i・ll・(schwa)・p
Ph = F
l = ll

ですから事実上(ほぼ)同じ発音になります。

 

 

 

Knock-Knock Joke <2>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Water.

 

 

<B> Water who?

 

 

<A> Water you answering the door for?

 

 

 

 

 

(解説) ここでは Water (発音は [ wa・ラ ] )という人が訪ねて来るのですが、 Water who? (「ウォーター何さんでしょうか?」)という問いかけに対し、本来、What are と言うべきところを Water に引っ掛けています。

北米(アメリカ・カナダ)英語では What are you は [ wha・ラ・ju: ] と発音されますが、Water you の発音が [ wa・ラ・ju: ] ですから、どちらもほとんど同じ発音になります。

Water you answering the door for? は本来の英語では、

What are you answering the door for? ということです。

What are you が通常の速度では [ wha・ラ・ju: ] と発音されるということを知らなければ、このジョークの面白さは全く分からないはずです。

 

 

 

Knock-Knock Joke <3>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Lettuce.

 

 

<B> Lettuce who?

 

 

<A> Lettuce in and you will find out!

 

 

 

 

 

(解説) これは非常に簡単です。Lettuce (「野菜のレタス」)と Let us は北米(アメリカ・カナダ)英語では全く同じ発音になります。

Lettuce の発音は [ lets ] または [ le・ラ・s ]

Let us の発音も [ lets ] または [ le・ラ・s ] です。

ここでは便宜的にカタカナの [ ラ ] を使って表記しましたが、実際にはこれは日本語の「ら」とはやや異なる音で、英語では Soft-D と呼ばれています。イギリス英語では使われない音ですが、北米英語をかっこよく話せるようになりたかったら、この Soft-D と呼ばれる音をマスターすることは必須になります。

オチの部分は Let us in and you will find out! と読むことができます。「私たちを中に入れてくれれば誰だか分かりますよ。」と言うことです。

 

 

 

Knock-Knock Joke <4>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Norma Lee.

 

 

<B> Norma Lee who?

 

 

<A> Norma Lee I have my key.

 

 

 

 

 

(解説) Norma Lee というのはよくある女性の名前ですが、Normally と発音が同じ(ただし Norma Lee の方は Lee にアクセントが置かれる)ですから、最後の行は Normally I have my key. と読むことができます。いつもだったら自分の鍵を持っているのに、今日は持っていないようですね。だから Knock! Knock! (「トントン!」)したわけです。

 

 

 

Knock-Knock Joke <5>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Hawaii.

 

 

<B> Hawaii who?

 

 

<A> I'm OK. Hawaii you?

 

 

 

 

 

(解説) これは Hawaii who? の部分が How are you? に聞こえたとしてのやり取りです。もちろん Hawaii you?How are you? のことです。

 

 

 

Knock-Knock Joke <6>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Max.

 

 

<B> Max who?

 

 

<A> Max no difference.

 

 

 

 

 

(解説) このジョークを理解するためには (It) makes no difference. という表現を知っている必要があります。(It) makes no difference. は「何の違いも生じない」「そんなのどうだっていいことだ」という意味ですが、ここでは Max Makes の発音が似ていることから、それらの2つを掛けています。

 

 

 

Knock-Knock Joke <7>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> U-8.

 

 

<B> U-8 who?

 

 

<A> U-8 my dinner.

 

 

 

 

 

(解説) このジョークを理解するためには U-8 の発音 [ yu: eit ] が you ate の発音と同じになるということに気が付く必要があります。

 

 

 

Knock-Knock Joke <8>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Cash.

 

 

<B> Cash who?

 

 

<A> No thanks. I prefer peanuts.

 

 

 

 

 

(解説) このジョークを理解するためには cash who の発音が cashew の発音とほぼ同じになるということに気が付く必要があります。

cash who => cashew

もちろん cashew とはカシューナッツのことです。Cash who?  = Cashew? ( 「カシューナッツはいかがですか?」)と尋ねられたので「ピーナッツの方が好きだ」と答えているわけです。

 

 

 

Knock-Knock Joke <9>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Abbot.

 

 

<B> Abbot who?

 

 

<A> Abbot time you answered the door!

 

 

 

 

 

(解説) このジョークを理解するためには it's about time 〜 という表現を知っている必要があります。意味は「そろそろ〜してもいい頃だ」「ようやく〜してくれた」ということです。やや否定的なニュアンスで「ずいぶん待たされた」「ずいぶん時間がかかった」という意味が込められています。

abbot about の発音が似ているので引っ掛けているわけです。

なお、it's about time の後ろに文を続ける場合、現在のことを言っていても過去形を使いますので注意しましょう。

例) It's about time I went home. (「そろそろ家に帰る時間です。」)

*現在のことを言っていても過去形の went を使います。

 

 

 

Knock-Knock Joke <10>

 

 

<A> Knock! Knock!

 

 

<B> Who's there?

 

 

<A> Ketchup

 

 

<B> Ketchup who?

 

 

<A> Ketchup to me and I will tell you.

 

 

 

 

 

(解説) このジョークを理解するためには catch up to 〜 (「〜に急いで追いつく」)という表現を知っている必要があります。 Ketchup catch up の発音が似ているので引っ掛けているわけです。 Ketchup to me というのは「私にケチャップを」ではなく、実は Catch up to me 「私に追いついて来て」という意味です。

catch up to を使った文を例として挙げておきます。

例) I'm getting behind. I have to catch up to my classmates.
       
(「遅れを取っているので、早くクラスメートに追いつかなければなりません。」)

 

 

 


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